仕事は「働く」だけじゃない!
家族と地域を支える専業主婦
結婚したら女の人は専業主婦になることが当たり前だった時代に私の子育ては始まりました。
でも、私が専業主婦を選択したのは、私自身が子どもや夫を支える幸せな家庭を作りたいと願ったから。
子どもが成長していく中で、子どもが家族以外の人と関わりをもつようになり、私自身も家庭以外の場所で「何か役に立ちたい」と思うようになりました。
そして、今では自分の家族だけでなく地域にいる人たちを支えることができる仕事をするようになりました。
私は、夫と結婚をし専業主婦を選び子育てを経験したからこそ、今の自分が一番自分らしく生きていると実感しています。
Q:お子さんが生まれてから専業主婦を長期間されていたとお聞きしています。専業主婦を選択された理由を教えてください。
A:私が子育てを始めたころは、時代的にまだ専業主婦も多く、ちょうど境目の時代でした。まだ幼稚園の2年保育が主流でもあり、当時、紙おむつが出始めた時でしたが、私はあえて布おむつで育てた、そんな時代でした。また、義母もずっと専業主婦だったので、子どもが生まれたら専業主婦ということは、当たり前に思っていたし、私もそうしたかった。
なので、子どもが小学校に上がっても、帰ったら「お帰り」と言ってあげられるように専業主婦を選びました。あと、子どもが生まれると、夫は何となく家庭からはじかれるようになってしまいがちですが、子どもも夫も一緒に幸せな家庭を作りたいとずっと思っていました。
Q:現在は専業主婦でなくお仕事(ホームスタートよしかわのオーガナイザー)をされているということですが、お仕事を始めるきっかけを教えてください。
A:ホームスタートよしかわを始めるまでは、家にいながらも、「ちょっと世の中の役に立てないかな?」「困っているお母さんの役に立てる事はないかな?」という気持ちがあったので、ファミサポや保育ボランティアなどに関わっていました。
そんな中NPO法人よしかわ子育てネットワーク代表の中島さんに出会い、下の子が高校生になったタイミングでNPO法人よしかわ子育てネットワークが運営するふぁみりんぐに関わるようになり、そこからホームスタートのオーガナイザーを始め、今に繋がっています。
Q:専業主婦から仕事を始められた時、何か葛藤や課題はありましたか?
A:私が専業主婦から仕事を始めるとき、子どもも自分のことは自分でできる年になってはいました。でも、ちょうど夫も仕事を変え、息子は大学生、娘は高校生になった時だったので、みんなそれぞれの動きが今までと全然違ったので、最初は大変でした。家族の中で家事の分担をしたり試行錯誤して考えながら家族みんなで乗り越えました。これも、仕事を始めるまで家族に時間を費やしてきたからかなと思っています。
また、専業主婦だったときにボランティア活動やPTA活動をしていたので、それまで培ってきた繋がりがあったので、困った事や悩み、お願いする時など、よく知っている人にお願いをすることができました。仕事をしていなくても、地域活動に参加することによって、頼れる人が多くできたし、PTA役員になると、先生とも関わる機会が増えるので、進路で悩んだ時にも、「この相談ならこの先生」「あの相談ならこっちの先生!」といったようにいろんな人に相談ができたのがよかったです。
Q:現在の生き方や働き方には満足されていますか?
A:やりたい事もやれて、家族の協力も得られて、私が楽しそうにしている姿をみてもらえてると感じています。これからもまだ向上していくと思うので、満点ではないですが、満点に近いと思います。夫と結婚をして、苗字が変わってからの方が自分らしく生きていると思います。
Q:今後はどのように生きていきたいと考えられていますか?
A:60歳までは今のホームスタートの仕事を続けていると思います。その先の事はまだ見えていませんが、趣味など、自分にとって何が楽しいのか見つけたいと思っています。自分のために時間を費やす事はあまり得意ではないので、仕事と家族以外の繋がる時間も作っていきたいと思っています。
Q:今自分の生き方や働き方で迷われている方にメッセージをお願いします。
A:働いてない専業主婦でも、「自分がこうやりたい!」と決めている事が1つあると、そこに向かっていることこそが「やりたい事」になると思います。私は、節約や子どもたちのために何ができるか考えられた事がすごく良かったです。「今自分が何をしたいか?」「何を求めているのか?」ということを考えながら行動にしていくと、自分を見失いにくいのかなと思います。